教採最短ルート確立術 分析編➀
はじめに
むかきんきょうさい
【無課金教採】
[名]無課金と教採からの造語。
教採は教員採用試験を省略した語である。
なに言ってるの??という感じでしょう。
「無課金教採」とは、教採に向けての勉強講座・セミナーに重課金することなく、参考書を必要最低限買うことに抑えた教採勉強法です。
実際、私は勉強は基本自分一人で進めてきました。大学でも、半年スパンで組まれた教採のための講座があり、大学の友達は全員その講座にプラスでお金を支払って参加していましたが、私は参加しませんでした。
(講座を受けない=教採受けない、みたいな感じだったので、友達からは「教採受けないの??」と何度も聞かれました…笑)
そんな私が、なぜ教採通ったか。
それは分析・計画をきちんと行い、
無駄なく、最短でのやり方を貫いてきたからです。
最短ルート確立のお話は前回にもあるので、ぜひ前回のブログから読んでいただければと思います。
さて、今回は3つの情報の分析の仕方です。
ここが需要です。
情報の収集、そして分析の仕方を
一つ一つ解説していきます。
難易度分析
過去問を解いたら、普通丸つけして、点数出しますよね。
その時に、問題の難易度と自分の実力との差を見ていきます。〇と×や単なる点数で見ていくのではなく、回答をみて問題を間違えた原因まで考え、そのあとに以下の3つの分類に分けます。
①正解した
(まぐれの正解は➂にカウント)
②あと少しでわかったor凡ミス
③本気でわからない。初耳。
そして、
➀の得点(=現実点)
➀+②の得点(=期待点)
2つバージョン出します。
期待点を出すことには大きな意味があります。
それは、自分自身に期待ができる、という所です。
試験勉強、長くて辛い方いませんか。
それは、前が見えない。成果がみれない。というところにあるかもしれません。
私は➀+➁の点数の期待点を出すことで、
「あと少し勉強すればここまでとれる」という風に
勉強する未来の自分に期待して、モチベーションをコントロールしていました。
また、勉強を進めていき、実力試しに問題を解いた時にも期待点は有効です。
「勉強したのに点(現実点)が伸びなかった…」となってしまうところを、
「(現実点は伸びなかったけど)勉強したから期待点は伸びた!!」という風に
少しでも自分の勉強してきた時間、
そして自分自身を肯定できるようになると思うのです。
自己肯定と、「もうちょっと勉強したらきちんと正解できるかも!」という
プラスの感情が勉強する自分の背中を押してくれます。
さらにメリットを加えると、ケアレスミスの予防にも有効です。
「ケアレスミスをしなければこの点数とれたのに…!」という
悔しい思いが倍増します。
結果、次は絶対落とさないという強い意志と感情を結び付けてくれるのです。
もちろん、リスクもあると思います。
現実から目を背けている、とか、期待点で満足してしまう、とか。
でも、本当に教員採用試験に受かりたいのなら、「分析」と「自分への甘さ」を間違えてはいけないのです。
期待点は「あと一歩」を可視化するための手立てであり、自分の詰めの甘さを実感するためのツールでもあります。この2つをどうかお忘れなく…。
下の画像は私の実際のノートです。
細かい字は見にくいと思うので、まとめてみました。
解き終えて、解答見ての分析はノートにガンガン書いていました。
特に、自分ができなかった所、苦手なところを書いていき、
今の自分に足りないところを見つけることで、
問題と自分の実力の差を感じられると思います。
なので、計画を立てる際にはこのノートが大活躍します。
+αの難易度分析
小学校全科(一部一般教養)に関してのみ言える、問題と自分の差の分析として
高校時代の自分の偏差値を基準にする、というものが挙げられます。
小学校全科はぶっちゃけ高校入試レベル〜高校在学中、レベルでしょう。
センター試験とはレベルが全然違います。
ですので、高校入試時の自分の偏差値を参考にするといいかもしれません。
あくまで、自分が入った高校の偏差値ではなく、自分の偏差値。
そこで、偏差値ごとにやることが分かれてきます。
ざっくりとですが、
【偏差値60以上】・・・高校入試で勉強した内容を思い出す勉強が中心。小学校全科のテキストを買うのもありだけど、主要5科目の内容だったら高校受験時に使っていたワーク、テキストの方が記憶がよみがえってきていいかもしれない。(例:進研ゼミ、学校で使っていた公民のワーク)
【偏差値55以上60未満】・・・自分が高校入試でできていた教科や、高校でも学んだ教科なら思い出す勉強でいいかもしれない。けど、高校での教科選択の結果、全然数学に触れてこなかったり、高校受験の時この教科は捨てていた、などがあれば、勉強しなおして、覚えなおさないといけないものも存在すると思う。偏差値60以上の勉強法と、偏差値55未満の勉強法のどちらも存在するミックスゾーン。
【偏差値55未満】・・・高校入試の勉強が抜けている可能性あり。高校受験用のテキストを買って、コツコツと覚えなおしていく必要があるかもしれません。おすすめの教材は「フォレスタゴール」。やり方が簡潔にまとまっているのと、難易度が高すぎる問題の掲載がない。小学校全科で求められる、基礎基本が中心のテキスト。ネットで注文できる。むしろ、書店には売ってないかもしれない。ここで一番大変だと思うのは、勉強する事に慣れていない、ということ。勉強に慣れる、ということが最初の壁になると思う。
こんな感じでまとめさせていただきました。
これはあくまで、大学の周りの友達をみて感じたことですので、
ちょっとした指標だと思ってください。
ちなみに、高校私立推薦だと理科と社会が抜け落ちてる可能性大。
そして、塾講師をアルバイトでしている人は、塾で教えている教科によっては
【偏差値60】の勉強法でもいけると思います。
問題の基本構成分析
問題の基本構成分析は、今後勉強していく中でどこに着目していくか、
ということに繋がります。
特にみてほしいのは、教職教養の問題。
東京都の教職教養の場合
東京都の教職教養の問題を借りて分析してみました。
問題をみていくと、「○○に関する記述で適切なもの」を選ぶものになっています。
なので、条文がそのまま出ることはなく、
条文が要約された形で出ていることがわかります。
加えて、「○○に関する記述」ということで、法律縛りもなく、
7⃣のように、様々な法律から問題の内容に関する条文を引っ張ってきています。
自分が受験する自治体の過去問を解くことで、
こういったことが分かってきます。
と、するとここで自分が勉強していく中でやることが見えてきます。
上の東京都の例だと、
条文が要約された形ということから、
条文の丸暗記ではなく、内容を把握することが重要です。
一言一句の暗記より、自分の言葉で友達に説明できる力の方が
東京都のような出題では有効でしょう。
もう一つは、関連内容をまとめることではないでしょうか。
例えば、教員の研修に関して様々な法律から引っ張ってきてまとめる、とか。
それも、法律の名前に関する出題はみられないので、内容重視です。
「教員の研修」というお題があったら、友達にどこまで説明できるか。
おすすめの楽しい勉強法は
教採山手線ゲーム
お題の沿って、どこまで言えるか。友達とやってみてください。笑
長崎県の教職教養の場合
さてさて、もうひとつ、長崎県の例をみてみましょう。
まず、 東京都とは全く出題の仕方が違うことがわかります。
長崎県の特徴は、条文をそのまま持ってくるところです。
そして、誤っているものを見つける問題が毎年出ています。
平成31年度のものは誤っているものの選択、
平成30年度のものは○・×の正しい組み合わせの選択に
出題の仕方は変わっていますが、条文から誤っているものを見つける、
ということは変わってません。
なので、勉強の仕方も東京都のような内容暗記よりも、
条文の暗記の方が傾向にあった勉強法になると思います。
語句の間違いを見抜けるように、
赤シートで単語を隠して覚えるのも有効では。
(ちなみに、緑のペンで消して赤シートより、
赤のペンで消して緑シート、の方が
ばっちり消えてほんとに見えなくなるのでおすすめです。笑)
また、条文から法律名を答える問題も見られるので、
法律名とセットでの暗記も必要そうです。
おすすめの楽しい勉強法は
教採自己紹介リレー
「教育公務員特例法 第22条 研修の機会 が好きな(名前)です」
で自己紹介をしていき、次の人は
「「教育公務員特例法 第22条 研修の機会 が好きな(名前)」さんの隣の、
という風に、後になれば後になるほど覚える内容が増えていく自己紹介ゲームです。
何回か行う際には先頭の人を変えましょう!
アイスブレイクによく使われますね~~
始めたばかりのころは王道の条文ばかりですが、
慣れ始めると、「知らなかった~~」なんて条文も出てきて
おもしろいですよ!!
さいごに
東京都の教職教養と長崎の教職教養を例に
問題の分析の仕方を載せてきました。
自分はこの二つの自治体どちらも受けてないので、
はじめて他の自治体の問題分析したのですが、
とても楽しかったです。笑
ぜひ、受験する自治体の過去問を解いたあとには
自分の分析と問題の分析を行ってみてください。
そこから勉強の仕方とともに、計画の立て方が変わってくると思います。